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新年のご挨拶

新 年 の ご 挨 拶

一般社団法人全国トマト工業会
会 長  山 口  聡

2022年の新春を迎え、謹んで新年のお慶びを申し上げます。平素は当工業会の事業活動に格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

新型コロナウイルス感染防止対策に係る各種行動制限も段階的に緩和され、日本経済は着々と回復の方向に向かっているものと認識しておりますが、新たな変異株や第6波の到来も懸念され、感染拡大前の水準に戻るには、もう少々時間がかかりそうです。

私どもトマト業界におきましては、2021年4月~11月までのトマト加工品全体のJAS格付数量が139,630t(前年同期比96.6%)と、前年より若干減少という状況で推移しております。
一昨年来の新型コロナ感染症拡大の影響により、外食店向けの業務用製品の販売は依然厳しい状況が続いておりますが、市販用製品の販売につきましては、一昨年のコロナ特需の反動減に遭っているものの、健康志向の高まりや内食機会の増加が維持されたことにより、堅調に推移しているものと思われます。

一方、2021年度のジュース用トマトの生産状況でございますが、私ども全国トマト工業会が集計した加工用トマト生産振興協議会加盟県10県の作付面積は325.51ha(前年比99.0%)、生産数量は20,530t(前年比111.5%)、そして単収は6.3t(前年比112.7%)という結果となりました。
2021年度は、全国的に7月までの生育は順調で豊作基調でありましたが、8月以降は台風10号や、お盆前後の大雨や低温の影響などにより、各産地とも収量が大幅に減少致しました。生産数量の前年比が111.5%と好調のように思われますが、前年(2020年)の実績があまりにも悪すぎたということが実態であり、ある意味、2019年度以降は3年連続で不作が続いたとも言える状況です。このような状況の中で、生産者、関係者の皆様方には、多大にご尽力いただけましたことにつきまして、この場をお借りして御礼申し上げます。

国内産の加工用トマトの生産状況については、生産者の高齢化等による労働力の減少、他の作物への変更、また、異常気象による生育不良など、引き続き解決すべき問題が数多く存在しているのが実状です。さらに、2023年4月にはTPP11、日EU経済連携協定、そして日米貿易協定の当該国から輸入されるトマトペースト・ピューレーの関税が完全撤廃されます。
しかしながら、私ども工業会は、「国内産の加工用トマト」は高品質でおいしく付加価値の高いものであり、消費者の方々より高い支持や信頼をいただいている限り、決して無くならない、無くしてはいけないものと考えております。

2022年度も、「加工用トマトの生産の維持・拡大」は、私ども工業会の最大の使命と位置づけますが、その使命を果たすために、従来の支援事業はもちろんのこと、生産者の皆様、行政、会員メーカー間の連携を強化して、諸問題の解決に向けて全力で取り組んで参る所存です。

本年も引き続き皆様方のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

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